ここが見どころ
四月九日の線香番・裸参りから始まって、四月十七日の御幣返しまで、
曳山祭の祭典行事は実に九日間(正式には十三日の御幣迎えから五日間)にわたって繰りひろげられます。
すべての行事を理解してみるのは楽しいものですが、それも大変です。
そこで「ここは必見!」という見所を紹介することに致しましょう。
四月九日
線香番
(午後六時頃より)
線香番は狂言の時間を調べにまわる行事です。二十日間に渡る稽古の初の公開日。
それぞれの稽古場では多くの人が練習の成果を見にきます。
子供達はこのときから、一日一日、目を見張るように上達していきます。これを見るのも楽しみです。
四月九日〜十二日
裸参り
(午後八時頃より)
良い籤と役者健康祈願の裸参りの初日、応援も多く意気も盛んです。
髙砂山では、初日に籤取人が鯉を池に放すという行事があります。八幡宮の御手洗井戸がみどころです。
最終日は八幡宮から豊国神社への参道に全町の囃子が「迎え囃子」を行います。大手通りでは水をかけたりしてひときわ賑やかになります。
四月十三日
自町狂言執行
(午後六時頃より)
それぞれの町で、役者が初めて衣装を着て、化粧をつけ狂言を行います。
舞台の上で演じるのは初めてなので、子供達も真剣です。曳山も夜用の飾り付けを行いますので、ひときわ艶やかです。
四月十四日
登り山 — 役者夕渡り
登り山 — 役者夕渡り
幻想的な雰囲気を味わうのなら夕渡りが一番でしょう。
十二時〜十六時ごろにかけて、各町から八幡宮へ役者を乗せて曳行する「登り山」も勇壮ですが、八幡宮から自町へ帰る役者夕渡りはひときわ幻想的、かつ華麗です。
夕渡りは十九時からですが、十八時頃からの八幡宮の夕渡りを迎える雰囲気もなかなかのものがあります。
四月十五日
本 日
本日は一日中みどころですが、まず、朝は八幡宮、九時すぎから長刀組の太刀渡りが行われ、おきなまねき、狂言執行へと移ります。
狂言をじっくり楽しみたいのなら、道中が一番。出番を待つ子供達の表情も楽しみです。
そして絶対見逃せないクライマックスは夕方から夜にかけての御旅所での奉納、明かりが入れられてひときわ艶やかな雰囲気につつまれます。
最後の狂言奉納が終わると七郷の人々による御輿還御の儀、何度となく広場を周り、また引き返してきたりと、じつに勇壮です。それが終わると「戻り山」、それぞれの山が自町へ帰っていきます。
ここまではぜひとも御旅所でみたいものです。
四月十六日
後宴狂言
各町で狂言が行われます。
とりわけ午後七〜八時の最後の高砂山の千秋楽狂言は実に楽しいムードの中で行われます。必見!